京都アニメーションの事件…びっくりしました。
亡くなられた方のご冥福をお祈りします。
負傷された方やご家族に早く日常が戻りますように…
報道が続きそうですが、遺族や関係者の方が傷つくような取材のし方だけはやめてほしいなと思います。
守られるべき人が守られていない感じが最近すごく気になります。
さて…放火事件もそうですし、選挙や日韓関係など色々気になることがありますが、とりあえず最近のチベット問題についてです。
一番大きな事件として知られているのは2008年3月の「チベット騒乱」ではないかと思いますが、亡命政府ができてから2008年までの間にもたくさんの事件があり、その度に多くの犠牲を出してきました。
例えば1987年のジョカン寺での虐殺事件。
チベットに移住した漢民族が本土へ帰るよう求めた僧侶たちの行進に武装警察が無差別発砲を行い、数十名が亡くなっています。
翌年にはラサでの祈祷会で暴動が起こり、数千名が逮捕されたり、殺害されています。
そして2008年の騒乱。
チベット各地で起こった暴動です。
このブログでも扱ってきたような事件でよく見受けられた
「デモを鎮圧しようとした→デモ隊が暴徒化した」
というような構図ではなく、最初からデモ隊が漢民族や回族の商店などを狙うという、いくら独立を願っていても許されてはいけない行為が行われていたのでした。
もちろん全てのチベット人が参加していたわけではないものの、多くの僧侶の扇動?により行われたことのようで、結局中国政府が抑え込むという流れになりました。
この2008年の3月というタイミングは、北京オリンピックを見据えたものでもありました。
中国政府が強硬姿勢を取れないだろうということ、そして世界に注目してもらう、という狙いがあったようです。
こう考えるとオリンピックの前後って色んなことが起きますね。全然平和の祭典じゃない…といつも思ってしまいます。
このチベット問題でやはり気になるのは、チベット人VS移住してきた漢族・回族という構図になってしまっていること。
問題は政府にあるのに、どうしても漢族のお店や居住地区から攻撃されてしまいます。
漢族の人々がどういう気持ちで、どういう経緯で移住してきているのかはわからないのですが、「自分たちの土地にしてやる!」という政治的な意図を持った人よりは、生活のためにやって来たという人が多いんじゃないかと推測しています(単なる推測です)。
糾弾されるべきはそもそもの政府のチベットに対する対応だったり暴動が起きた時に無差別発砲するなどの対応なのに、そういう根本から世界の目を逸らせてしまうのは逆効果じゃないかな、と思います。
実際2008年の騒乱に対する各国の反応は、台湾などを除いて中国のチベット統一を支援したいという意見が多かったようですし…
鬱憤が溜まるのも十分理解できますが、平和な方法をなんとか探してほしいところですね。