暑くないのに、朝起きると必ず布団がどっかにいってるのってなんなんでしょう。
途中暑いって思ってるんですかね。
探偵ナイトスクープにお願いして絶対蹴らない布団みたいなのを探したいなって一瞬思いましたが、毎晩探偵に見張ってもらわなきゃいけないからものすごい時間かかりそうで却下されそう…っていうどうでもいい考えから始まった、一日でした。
さて…今日は世界各地で行われている、早く歴史になってほしいと思う、風習(?)についてです。
名誉殺人というのは、「一族の名誉を汚した一員を名誉回復のために殺害する」というもので、パキスタンやインド、アフリカなどで頻繁に行われ、人権団体をはじめ多くの人々が批判の声を挙げている問題です。
具体的にはイスラム教やヒンドゥー教の教えに則って婚前交渉や駆け落ちなどを行った女性を家族が殺害、暴行するなど…
必ずしも「殺人」だけじゃなく、暴力や監禁、追放など含めて「名誉殺人」と呼ぶようです。
*調べているとレイプ犯の姉妹をリベンジレイプするというような例もあったようですが、え、それってどういう論理?って吃驚。
該当する宗教と距離が遠いと、どうしても「なんで女性だけ?」とか「残酷すぎる」というのが正直な感想です。
実際教典もこの「私刑」を称賛しているというわけでもなく、教典によっては逆に禁止するような記述もあるようで、解釈の違い(?)や、村によって独自に決めたルールなども原因の一つのようです。
それでも不貞を働いた際には既婚者であれば石打により殺害、未婚者はむち打ち…という明確な記載があるものもあるようです。
政府や警察なども教えにあるから…ということで見て見ぬふりな場合も多かったそうです。
最近では今まで年に1000人もの女性が名誉殺人によって命を落としていたパキスタンで名誉殺人を行った人に対して終身刑が言い渡される法案ができたり、インドでも名誉殺人からの保護を訴える政党ができるなど少しずつ変わってきているようです。
村上薫(2017)によるとトルコでは「名誉殺人」という殺人を正当化するような表現を避け、「女性殺人」(ものすごく直球ですね)と呼ぶこともあるそうで、少しずつ意識を変えてきているのかな?という感じもします。
それでもまだ、皆無とはいかないようです。
移民としてヨーロッパやトルコなどに移住した人々の間でまだこの風習が残っていたり、法律ができても、女性の自由が保障されるわけではありません。
法律は起こった殺人事件にしか適用されないので、一族が村八分になったり、女性が虐待・追放されてしまうことを防ぐことはできません。
日本にも姦通罪がありましたし、アジアでも最近まで姦通罪が女性にのみ適用される国があったりするなど、中東の国々での出来事を完全に他人事とは思えない状況にあります。
なんだかんだ不倫などで批判されるのは女性であることが多いような社会的な雰囲気も根強いですしね…
もちろん不倫や人を傷つけるような結果を招くことは女性でも男性でもしてはいけないですが、身内を殺してまで守る名誉ってなんなんだ…と思ってしまいます。
ゆっくりかもしれませんが、虐げられている女性が暴力にさらされることなく少しでも自由を手にできるよう、まずは「知る」ことを続けていきたいと思います。
参考にしたもの
村上薫(2017), 名誉解釈の多様化と暴力―イスタンブルの移住者社会の日常生活をめぐって―『文化人類学』82巻3号, J-STAGE