世界の備忘録

歴史上の忘れたくない事件などをまとめていくブログです。

備忘録その66 終戦のその後~ルワンダ虐殺③~

韓国で日本製品の不買運動が起きているという報道がされていますね…
 
みんながやっている、国民全体がそういう雰囲気ということはなく、「やっている人はやっている」という印象です。積極的にやっているという人やスーパーに出くわしたことはありませんが。都心にはいるんでしょうかね?
相変わらず無印には人いっぱいいますし、丸亀製麺、ココイチなどは賑わっています。
 
SNSを見たり友達に話を聞いても「キリン一番搾り飲まないってのはちょっと無理…」という感じです。
 
 
さて。今日はルワンダ虐殺のその後についてです。
ここでは二つの問題について考えてみたいと思います。
 
①フツの難民問題
終戦すると、加担したり傍観していたフツ族の人々はツチによる報復を恐れて難民となります。
その数約200万と言われています。
 
しかし、難民キャンプの衛生状態などは劣悪で、伝染病により多くのフツ族の人々が亡くなります。
 
この問題には日本の自衛隊もルワンダ難民救援派遣として派遣されました。
 
また、ルワンダ政権の武装集団も難民になっており、この人々がコンゴ・ザイール解放民主勢力連合という武装組織と手を結びます。
この今後の武装組織の反乱が1996年に起こることによって第一次コンゴ戦争が怒るのですが、そうするとコンゴにあった難民キャンプの一部が攻撃対象となってしまうなど、更なる混乱を呼んでしまいます。
 
その直後にルワンダ政府が難民の帰国を認めるなど、1996年待つまでに70万にのぼる難民が帰国しています。
 
ルワンダで終わったと思ったらコンゴ…
戦いの終わりは平和ではないんですよね。
虚しいです。
 
 
②感染症問題
ルワンダ虐殺での大きな被害は虐殺だけではなく、女性が性暴力にさらされたことでもありました。
終戦後、梅毒や淋病などの性病だけでなく、エイズ感染も大きな問題となっていました。
 
エイズに感染した兵士(ルワンダ法務省の報告ではルワンダ軍だけでなくフランス軍兵士など、混乱に紛れた暴行が横行していました)や民間人の暴行によって女性が感染し、生まれてきた子供たちがエイズに感染している…という最悪の連鎖が続いています。
 
平山恵(2016)によるとこうしたエイズ患者はコミュニティからのけ者にされることも多々あり、傷つきやすい状況におかれると言います。
 
 
 
終戦したからといって終わりじゃないということを端的に見せてくれる例がこういった難民や感染症の母子感染などではないかな…と思います。
 
なかなかエイズの治療やトラウマの治癒などが追い付いていないようですが、こういった女性や子供たちがこれ以上増えないよう、できることを考えたいです。
 
 
次の記事でブルンジでも多くのツチが虐殺されたことに触れたいと思っていたのですが、こちらの記事によくまとまっていたので、こちらをおすすめします。 
こういうのを見ると、報道における注目の仕方ということについても、考えてしまいますね。
 
参考にしたもの
平山恵(2016), 多重受苦者を対象とする援助配慮の一考察ールワンダ虐殺後のHIV感染者の心理から探るー, 『明治学院大学国際学研究』49