世界の備忘録

歴史上の忘れたくない事件などをまとめていくブログです。

備忘録その18 ナイジェリア生徒拉致事件

おいしいものを食べすぎている毎日です。

楽しい。仕事に戻りたくない。

 

さて、そんな浮かれた気分を押し殺し、ナイジェリアで起こった女子学生拉致事件です。

 

事件は2014年の4月に起こりました。事件の背景としてはナイジェリアの政策が欧化していたことにありました。これに反対してテロ行為を重ねていたのが、「宣教や(聖戦と呼ばれる)ジハードのためのイスラム教スン二派の宗教組織」であるボコ・ハラムです。

長い名前ですが、この中で馴染みのない単語といえば「スン二派」なのでチラっとだけ解説。

 

スン二派とシーア派の違いって?

よくニュースなどではスンニ派が~とかシーア派が~という解説をしているのですが、この二つはイスラム教の二大宗派で、イスラム教の一番偉い人のポジション(カリフ)を決める際に血筋を大事にするか、それとも血筋関係なくリーダーにふさわしい人を選ぶか、ということで意見が分かれます。

 

このうち血筋関係ない派でムアーウィアというリーダーをたてウマイア朝を作ったのがスンニ派の始まりです。(解説については、こちらの記事を参考にさせていただきましたhttp://www.suwila.com/?p=742)

 

始まりがもめていることからも予想はつく通り、対立関係は続いています。

どちらの宗派にも過激派はおり、ボコ・ハラムもそのうちの一つということになります。

ちなみにボコ・ハラムの意味はボコ=西洋式の教育(ハウサ語)、ハラム=罪(アラビア語)なので、団体の名前からも何を目的としているかはすぐわかると思います。

 

そしてこの集団が起こしたのが度重なるテロの末の女子学生拉致事件でした。

情報が錯綜して結局何人が連れ去られたのか定かではありませんが、200~300人の女子学生が拉致されたとされています。

 

またその後も何度も女子学生が拉致されていて、一度に100人単位で連れ去られることもあります。

じゃあ女の子たちはどこに行って何をしているのか?

全員がそうかはわかりませんが、わかっているところだと、まず改宗させられ、戦闘員と結婚させられたり、性奴隷としての扱いを受けます。

また、テロ要因になることもあり、近年では子供や女性が自爆テロの実行犯になっていることもあるそうです。

 

これだけでも辛いのですが、この記事を読むと、ボコ・ハラムの元から逃げてきた女性たちを待ち受けるのも、また辛い現実だと言います。家族からも汚らわしいものを見るような目で見られたり、差別はもちろん暴行を加えられることもあるそうです。https://www.huffingtonpost.jp/2018/09/12/boko-haram-20180912_a_23524750/

 

学校に通うと集団で拉致されるかもしれない。日本での生活では考えられないことですが、ナイジェリアでは頻繁に起きていることです。

私は宗教や信仰心というものがどんなものなのかという実感がないのでなぜ押し付けるんだろう、違う考えを持っていて何が悪いんだろうと思ってしまうのが正直なところです。唯一神、唯一の教え、ということが大きいんですよね。

 

教育がなければその間違った思想のループからも抜け出せなくなるのに…

子供たちが安心して学校に通えたらいいなと切実に思います。